先日、池袋暴走事故の判決が「禁錮5年」と言う形で下されたのよね。私的には「ようやくか!」って感じを受けたわ。この事故で被害に遭われた方々とその遺族の方々、特に最愛のご家族を二人も亡くされた男性とその遺族の方々には、心より哀悼の意を表します。
この事故及び裁判のポイントは:
◎加害者のドライバーは、事故当時87歳と大変な高齢であった。
◎加害者は事故の約1年前から脚が不自由で杖を使うこともあり、通院先の医師は、パーキンソン症候群 と似た症状があると診断し、男性本人に「運転は許可できない」と伝えていた。
◎加害者は制限速度である時速50キロメートルを超えるスピードでカーブに進入し、前方のバイクや車を追い越すため、3回にわたり車線変更(蛇行運転)をしていた。その左カーブ付近で同乗していた加害者の妻が夫(加害者)に対し「危ないよ、どうしたの」と声を上げ、加害者が「あー、どうしたんだろう」と応じた直後、車は車道左側にあった金属製の柵、縁石に衝突した。しかし、車は停車せずに急加速し、横断歩道前で自転車の男性1人(負傷)を轢くと、減速しないまま約70 m先の交差点に進入し、(この事故で死亡した)母娘の自転車を轢いた。
◎事故車両が東池袋交番の前を通過した時点での時速は53 km/hだったが、車は直後に東池袋交差点で左折しながら加速していき、縁石に衝突する直前には69 km/hまで加速していた。車はさらに加速を続け、最初に衝突された負傷者の自転車に衝突した時点では約84 km/hに達しており、母娘の自転車に衝突する直前には、約96 km/hまで加速していたことが推計されている。
◎警視庁が調査したところ、車に不具合は見つからず、エアバッグも正常に作動していた。そのため警視庁は最終的に、この事故の原因を「運転手によるアクセルとブレーキの踏み間違い」と判断した。
◎暴走する事故車の後部を見ていた目撃者はすべて、「ブレーキランプは点灯していなかった」と証言している。
◎ブレーキを踏んだ時、減速はすれども加速することはない。ましてや衝突時のスピードが時速96kmまで達していた事実からして、アクセルペダルを踏んだことによる加速としか考えられない。
◎事故当時87歳と言う高齢を考えれば、反射神経を始めとする身体能力が劣っていたと考えられ、被告は、このような大事故を起こす前にも何らかの小さな事故を起こしていたに違いない。
◎事故車であるプリウスで同様の事故は発生していない。
これらのことから、事故は、ドライバーの身体能力の衰えによるアクセル/ブレーキの踏み間違え事故と言う結論になったのよね。特に、ブレーキ不具合とブレーキランプの故障がそれぞれ別系統であることより、同時に故障する確率は天文学的に小さなものとなるわよね。
この事故から学んだこと:
◎私の提唱する格言のひとつ「小さな事故が大きな事故を防ぐ」を日常生活のいろいろな場面で心に留め、大きな事故を引き起こす前に防御策をとることが大事であることを再認識させてくれた。
◎関口宏さんや杉良太郎さんが70代で免許を自主返納されたように、高齢になり、運転が危うくなった人や運転に自信のなくなった人は積極的に返納するのが賢明であることを教えてくれた。
◎今回のような、わかりきった結論については、ゴリ押しして無駄な時間を費やし、被害者の方々に多大な迷惑をかけるのではなく、すぐに謝罪を行い、罪を償うべきことを教えてくれたのと同時に、人間としてどうあるべきかか問題を投げかけてくれた。
今回の事故は、このような痛ましい事故や加害者の酷い対応が二度と起こらないよう、私たちひとりひとりが気をつけなくてはならないと痛感させられた問題でもあったと思うわ。
皆さん、交通事故にはくれぐれも気をつけましょうね!アッキー💛💛